電子書籍のこれから
昨日の日系新聞に「電子書籍に統一規格」という記事がありました。それによれば、17日に総務、文部科学、経済産業の3省が、都内で電子書籍の普及に向けた官民共同の懇談会の初の会合を開いたといいます。総務省のWEBに資料があがっています。
デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会(第1回)開催案内
作家、出版社、新聞社、印刷会社、書店、通信事業者、メーカーの代表者と、幅広い人選で懇談会は行われました。記事によれば、本や雑誌をデジタル化した電子書籍の普及に向けた環境整備に着手、国内での流通や著作権に関する共通の規格作りを目指すとのこと。「キンドル」が急速に普及する一方、日本での電子書籍への対応は遅れていて、国が関与してルールを整えることで、中小の出版業者の保護を図る狙いがあるといいます。
この懇談会で注目すべきは、総務、文部科学、経済産業の3省が連携して行っていること。縦割りの官僚組織で、省庁をまたいだ懇談会を行うの、あまり多くないのでは。また、懇談会の参加メンバーも文化人、マスコミ、書店、通信業者、メーカーとかなり広い職種から構成されています。
官僚サイドの意気込みが感じられる取り組みです。ただ、この懇談会、今年の6月に中間報告をまとめるとのことですが、これだけいろいろな人がいて、具体的な提言、方策などがまとまるか、ちょっと疑問ではあります。しかしながら、電子書籍への検討が、官庁サイドから行われることは、評価できるのではないでしょうか。少しだけ期待したいものです。
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