日経新聞の連載小説
夕飯の時に新聞夕刊を広げるのが、長らくの癖です。仙台にいた4年間とは、夕刊がなく(日経新聞は仙台では夕刊を発行紙していません)、なにか手持ちぶさた(変な表現ですが)でした。先日、いつものように日経新聞夕刊を広げ、まず最終面の文化欄をながめていたら、あることに気がつきました。連載小説の挿絵です。見たことがある絵です。
連載小説は小池真理子さんの「無花果の森」。挿絵を木口版画家の柄澤齊さんが担当しています。挿画は絵ではなく、版画だったんですね。柄澤齊さんは3年前、神奈川県立近代美術館で個展をされていましたし(この記事)、今年は目黒区美術館の展覧会『響きあい、連鎖するイメージの詩情ー70年代の版画集を中心に』に出展されていました。木口版画で描く作品世界は、引き寄せられる恐いほどの魅力を持っています。
その柄澤版画が、連載小説の挿画として毎日掲載されています。素人には、版画というのはつくるのに時間がかかるものではないか、という思いがあります。挿画ですから一枚は大きい作品ではないかもしれませんが、毎回つくるの大変ではないだろうか、といらぬ心配をしています。
新聞小説なんてほとんど読んだことないのですが、柄澤作品をより楽しむために小説を読んでみようかと思い始めました。本末転倒な話ではありますが、それもいいのでは、と納得してます。
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