ジョサイア・コンドルと三菱一号館
今年の5月に、大学院の先生のお誘いで、丸の内の三菱一号館の見学をさせていただいた。これは、(そのときにも書きましたが)、明治27年(1894年)にジョサイア・コンドルの設計でつくられた建物を復元したものです。
この三菱一号館が今月オープンし、竣工記念として「一丁目倫敦と丸の内スタイル展」と題された展覧会が開催されています。昨日、この展覧会の関連イベントとしてシンポジウム「三菱一号館と丸の内の魅力」が有り、参加してきました。このシンポジウムでは、ジョサイア・コンドルが日本の建築に与えた影響を、専門家たちがそれぞれの視点で語ってくれました。
ジョサイヤ・コンドルという建築家は、日本では建築の専門家以外には知られていないでしょう。シンポジウムをきいていて分かったのは、設計のスタイル、デザイン面より、建築技法、工法の点で日本の建築に少なくない影響を与えたということです。また、家具のデザインも手がけていて、自身が設計した鹿鳴館の椅子、テーブルなどの家具のデザインもしていました。
115年前、コンドルによって三菱一号館がつくられた頃、東京の街はどんな表情をしていたか。およそ想像もつきませんが、当時の写真をみると、独特なスタイルを持っていたようにも感じます。新しい三菱一号館は、丸の内にどんな表情を加えるのでしょうか。
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