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2008/11/30

社会と対話する美術館

 昨日、日経新聞主催のシンポジウム『美術館の未来~社会と対話する美術館』に参加してきました。このシンポジウムは日仏交流150周年記念として開催されたものです。(プログラムはこのパンフを参照ください「081129.pdf」をダウンロード)美術教育普及のテーマを中心として、日仏のミュージアムの現状と課題をプレゼン、討議する内容で、朝9時半から夕方6時過ぎまでの長丁場でした。
 全体で4つのセッションがあり、それぞれに日仏のミュージアム状況の違いや、抱えている課題を知ることができ、通り一遍の内容ではなく、いくつかの発見を与えてくれたシンポジウムでした。モデレーターは武蔵美の岡部あおみ教授と三菱一号館美術館(2010年開館)館長の高橋明也さん。
 特に、ちょっと驚いたのはフランス大使館文化担当官で、元カルティエ現代美術財団学芸員のエレーヌ・ケレマシューターさんの話。カルティエ現代美術財団は、パリに展示スペースを有し、所蔵品の展示を行っています。そこでのスタッフは、ボランティアは使わず、必ず報酬を払う仕組みで運営しているとのこと。
「ボランティアは、アングロ・サクソンの文化」とおっしゃっていました。
 日本のミュージアム運営では、ボランティアが関わっているところが多いのですが、これもフランスでは事情は異なるようです。
 また、討議されたテーマの主要課題は教育普及ですが、ここで「メディエーション」や「メディエーター」という言葉が使われています。この言葉、私にとっては初耳。このシンポジウムでは、芸術文化と人を結ぶ役割をメディエーションと定義しているようです。
 日経新聞もなかないいことやってくれます。私にとって、これからの勉強テーマを探すために有意義なシンポジウムでした。

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コメント

うさこさん
こんにちは。お元気ですか。
とりあえず、大学院への道が開けたという感じです。武蔵美に入ったときは、こんなことになるとは考えてもいなかったのですが。
フランスのボランティアのこと、ほんと驚きました。日本のミュージアムでのボランティア万能論みたいな考えとは対極です。
スクーリング、もしくは遊びで東京に来られるときは是非連絡ください。大歓迎しますよ。

投稿: 自由なランナー | 2008/12/01 23:08

ごぶさたしています。うさこです。大学院が着々と現実化していますね。合格、おめでとうございます。それから日経のシンポジウムのお話、興味深かったです。フランス側の「ボランティアは使わず〜」という点、なるほど!と思いました。実は今春からミュージアムでボランティアを始めたのですが、そこの方針も既存のボランティアの概念とは異なっていて“労働”でなく“生涯学習の実現の場”と位置づけ、「各人のやりたいことを優先しよう」と試みています。ミュージアムによって“人”の捉え方もさまざまですね。

投稿: うさこ | 2008/12/01 20:41

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