アートバブルとは、を知りたかったのだが
毎月、かなりの新書がでていいます。その中でも、最近はいくつかアート関係の本もコンスタントに新刊として登場していますね。光文社新書の新刊「現代アートバブル」をそのタイトルにひかれて買いました。この本は銀座の吉井画廊の2代目で、現代美術ギャラリーhiromiyoshiiを運営している吉井仁美さんが著者です。
素直な感想から言うと、少し期待はずれでした。本のタイトルは「現代アートバブル いま、何が起きているのか」ですが、そのアートバブルの現状とか起きている理由はほとんど書かれていません。本のタイトルと内容は合っていないわけです。大半は、吉井さんのギャラリーをやってきた経験や、そこから導きだされる意見、主張が書かれています。本の帯にこうあります。「21世紀のコミュニケーションツール 見方、選び方、楽しみ方」。現代アート入門書というところでしょうか。
内容は興味深いことが多く含まれています。ただ、文章表現が平坦で、読んでいて面白い印象を受けなかったのは残念です。この本に限らず、最近の新書には、文章のプロでない人を著者にするせいか、文章として面白くないことは、時としてあります。
ところで、現代アートってほんとにバブルなんでしょうか。そこが知りたいです。
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コメント
さいのめさん
そうですね。早速名刺をつくりますか。
投稿: 自由なランナー | 2008/09/22 07:21
うん、名刺に「アーティスト」と書けば自由なランナーさんも明日からアーティストです。それでいいのだそうです:)
投稿: さいのめ | 2008/09/22 00:19
さいのめさん
>写真を撮った人は別、プリントも別、その人はその写真のコンセプトを考えただけなのですが
こんなことが、ありえるんですね。これなら、私もアーティストになれそうです(笑)。
変な世の中になったものです。
投稿: 自由なランナー | 2008/09/21 21:21
ことしは5つの美術展に携わりました。3つは美術館、2つは画廊です。ほとんどボランティアワークなのですが、思ったことはなんでもない若者が気がつくと「自称アーティスト」となっていることでした。その若者の写真展を先週やったのですが、その人がなにをやっているのかがよくわからない。写真を撮った人は別、プリントも別、その人はその写真のコンセプトを考えただけなのですが、「アーティストと呼ばれるにふさわしいからアーティスト」なんだそうです。小生としては昔から知っているその人のサポートをしたかっただけなのですが、違和感をずうっとぬぐえず、後味の悪さだけが残りました。つまりそれがアートバブルの正体なのではないでしょうか。
投稿: さいのめ | 2008/09/21 11:14