広がるか、美術館での「鑑賞教育」
学校での美術の授業というと、私の世代ではもっぱら作品を作ることでした。どのように作品と接するか、どう作品を見るか、という「鑑賞」について習った覚えはありません。しかし、最近は鑑賞することにも注目をする授業が、少しずつ広がっているようです。
日経新聞の昨日の夕刊(うちには半日遅れで届きます)に、「美術館で鑑賞 感じるまま」という記事がありました。この記事には、
芸術作品を間近で見て、心に感じたものを大切にしてもらいたいー。子どもたちの若い感性を引き出そうと、小中学校と美術館が手を組んだ「鑑賞教育」が注目を集めている。
とあり、美術館と学校が連携した鑑賞教育の事例が、いくつか挙げられています。
小中学校の鑑賞教育の成功事例として有名な金沢21世紀美術館。小学校に美術館の担当者を派遣する「出前授業」を行っている世田谷美術館(アウトリーチ活動ですね)。所蔵品をテーマ別に分類した「ワークシート」を小中高に配っている徳島県立近代美術館(これどんなものか見てみたいです)。どの美術館も興味深い活動を行っています。
鑑賞教育が大事なことは、認識されてはいるようですが、学校現場では鑑賞に割く時間が絶対的に足りないのが現実です。しかし、作ることと見ることはどちらも大切です。私なども、なまはんかな知識があるせいで、いまだ独りよがりの鑑賞をしています(苦笑)。
仙台にある宮城県美術館も、鑑賞教育やワークショップの力量は定評がある美術館です。教育普及のスタッフは専従で、子ども向けの「美術館探検」というワークショップがあります。
さて、今日はこの宮城県美術館に「日展100年」を見にいく予定。おそらく分かりやすい作品が多いでしょうから、素直に鑑賞したいと思います(笑)。
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コメント
kokoniさん
学校も少しずつ変わってくれるといいのですが。ゆとり教育がすべてでは、ちょっと困ります。
投稿: 自由なランナー | 2007/10/21 22:32
学校教育の中での こういう取り組みは大切ですね
音楽も教室で寝ながらレコード鑑賞するよりは 市民会館でコンサートを聞く方が絶対いいと思いますから
投稿: kokoni | 2007/10/20 16:57