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2007/05/11

高松塚古墳「飛鳥美人」救出される

 高松塚古墳の搬出作業が行われています。昨日、そのハイライトともいうべき「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像が描かれた壁画が、石室から搬出されました。テレビで放送されていた搬出の映像を見ると、様々な技術検討をされたと推測される作業が行われています。搬出のため、専用に開発された機械もありました。素人のつたない感想ですが、この作業に携わる方の技術力は、極めて高い水準にあるのではないでしょうか。

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「報道ステーション」でコメンテーターの加藤さんが話していて知ったのですが、高松塚古墳の壁画とほぼ同時期に描かれた壁画が中国にある。しかし、保存技術が確立していないので、開けないそうです。高松塚古墳は、開けるという選択をしたことで、劣化という困難に直面しました。そして、解体保存という苦渋の選択をすることになります。解体保存に対しては、様々な批判もあります。責任主体者である文化庁への批判も少なくありません。私は文化庁だけに責任を押しつけるのは、どうかと思います。発見当時も解体保存論はあったといいますが、現地での保存にこだわったのは明日香村だとか。しかし、いまから発見された35年前には戻れません。
 現在の文化財保存、補修技術は、35年前より進歩しているはずです。「飛鳥美人」が無事、甦ってくれることを祈るばかりです。

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» 飛鳥美人の取り外し @高松塚古墳 [Art & Bell by Tora]
 劣化の進む高松塚が解体され、壁画のなかでもっとも名高い飛鳥美人の取り外しに成功したとのニュースがあった。瀕死の状態にあった飛鳥美人に対する緊急手術が順調に進んでいるということでひとまず安堵している。  高松塚古墳は、結果から考えると結果から考えると埋め戻しが正解だった。イタリアでも中国でも、発見した遺跡の多くを埋め戻し、次の世代に託している。  このように解体を必要としている高松塚古墳については、以前からホームページやブログ上で発言してきたが、今回のニュースをきっかけにもう一度この問題... [続きを読む]

受信: 2007/05/16 10:59

コメント

とらさん
TBありがとうございます。
やはり、埋め戻しがよかったのでしょうか。とても難しい問題だと思います。

投稿: 自由なランナー | 2007/05/18 07:32

デハポ1000さん
発掘当時、解体保存を選べる技術があったか、また、埋め戻しという選択が可能だったかは、今はわかりませんね。
現在は、修復がうまくいって欲しいと思います。

投稿: 自由なランナー | 2007/05/18 07:30

朝刊に今回の写真が出ており、長嘆息しています。TBさせていただきます。

投稿: とら | 2007/05/16 10:57

従兄弟が奈文研で、発掘の実務をしておりました。(現在は教師をしてます)

>現地での保存にこだわったのは明日香村だとか。
でこの当時の教育委員会長が義理の叔父だったりします。(故人)頭が痛いですが、そういう破損が起こりうるかという知識をその叔父たちが持っていたかというと確かに難しいかもしれません。

投稿: デハボ1000 | 2007/05/15 06:04

鼎さん
いい書籍を教えていただきました。探してみます。

投稿: 自由なランナー | 2007/05/14 07:47

昔々、報告書が出ているようです。
文化庁(1987)『国宝 高松塚古墳壁画 —保存と修理—』第一法規
http://www.skao.net/kissa/trees.cgi?log=&v=336&e=res&lp=336&st=0
書き込みは奈文研の人ですね。

大学の図書館にだったらあるかも。
私も読んでみたいところです。

投稿: 鼎 | 2007/05/14 00:44

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