PENの「東欧のグラフィック」特集
アートの特集が多い雑誌[PEN]の最新号は、「東欧のグラフィック」です。東欧とは以前は共産主義圏を指していたようですが、この特集では現在中欧と呼ばれているチェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキアの4カ国のグラフィックを取り上げています。正確には旧東欧といったほうがいいようです。グラフィックに限らずアート全般でも、東欧の作品に触れることは、ほとんどありません。西欧のアート情報は、それこそ洪水のように溢れかえっているのと対照的です。
この特集では、現地で綿密な取材をして、各国のグラフィックを詳しく紹介する意欲的な記事が続きます。特集の冒頭ではチェコ、ポーランド、スロバキアのアートの祭典(ビエンナーレ、トリエンナーレ)を紹介。
また、「歴史を変えた、東欧のクリエーター8人」では、各国の巨匠たちが登場。どの人もはじめて名前をきくアーティストですが、存在感のある作品を残しています。
これに対して、現在第一線で活躍するデザイナーも紹介され、東欧の今を表現する作品が興味深いです。
この他にも、いくつもの東欧のデザインが掲載されています。全般的な印象では、シンプル、ストレート、といった言葉が思い浮かぶ本源的なデザインが多いと感じました。
これまで、PENのアート関連特集では、消化不良気味の記事が少なくなかった、というのが正直な感想。でも、今号の記事はとてもよく出来ていると思います。日頃、あまり目を向けない東欧のグラフィックデザインをみせてくれたことだけでも、素晴らしいことではないでしょうか。
| 固定リンク | 0
コメント
tantanmeさん
ということなので、ぜひご覧下さい。(もう読まれたかな)
投稿: 自由なランナー | 2007/01/21 09:31
賽目さん
表紙から、これまでのPENとはちょっと違った印象でした。かなりの出来だと思います。
投稿: 自由なランナー | 2007/01/21 09:30
>tantanmenさま
恥ずかしながら、ハンガリーをのぞくページをやりました。立ち読みしてみてください。
投稿: 賽目 | 2007/01/18 18:24
ということは,賽目さんが関わった特集なのでしょうね.書店に行ってみることにします.
投稿: tantanmen | 2007/01/18 13:25
どうもありがとうございます。
投稿: 賽目 | 2007/01/18 07:18