ネット時代の人を考える「ウェブ人間論」
巷ではWEB2.0の到来とか言われています。今年、ベストセラーになった「ウェブ進化論」は、そのウェブの変化を分かりやすく書いてくれた本で、ベストセラーになるのも納得する一冊でした。この「ウェブ進化論」の著者・梅田望夫さん(1960年生まれ)と芥川賞作家の平野啓一郎さん(1975年生まれ)がウェブ進化について語り合った「ウェブ人間論」を読みました。読み応えのある対談で、あっという間に読み終えました。
この本ではいくつかものキーワードが語られています。小見出しから引用してみます。「検索がすべての中心になる」「匿名氏の人格」「顔なしですませたい」「本はなくなるのか」「ブログで自分を発見する」「ウェブ時代の教養とは」など。
印象的な話題がいくつもあります。例えば日本ではなぜほとんどのブログが匿名で書かれているのか、という指摘。そんなんですね、このブログでも実名だしてない。何故なんだろう、と考え込みます。
また、本はなくなるのか、という問いかけ。このテーマで面白かったのは、本の世界で活動している平野さんが、紙の本の将来に危惧を抱いているのに対し、ネット社会の最先端にいる梅田さんが、本の存続に楽観的なこと。平野さんのほうが15歳も若いのに、考えは逆のような気がして、興味深かったです。
ネット時代の教養というテーマもとても関心があります。最近の日本人の「教養」は明らかに低下していると感じているので、(なにをもって教養とするかは、議論が必要ですが)この主題はもっと掘り下げたいな、と思ったテーマです。
人間が、ネットによってどう変わるのか。素人ながらとても気になるところです。
ウェブ人間論
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コメント
あかしろ城主さん
あけましておめでとうございます。
>「自営業=実名」「宮仕え=匿名」といった感じがしています。
おっしゃるとおりかもしれません。宮仕えの身としては、実名を出すのは、と思うのも自然かもしれません。
このブログでも、実名の方がいいのか・・・悩むところです。
本年もよろしくお願いします。
投稿: 自由なランナー | 2007/01/03 22:21
あけましておめでとうございます。
「ウェブ人間論」、わたしも読みました。
「日本で大企業に勤めている人のブログがほぼ全部匿名云々」とありましたが、「自営業=実名」「宮仕え=匿名」といった感じがしています。
わたしがよく見るブログはほとんどが実名で、匿名ブログは数えるほど。そのなかで、自由なランナーさんのブログを楽しみにしています。
今年もよろしくお願いいたします。
投稿: あかしろ城主 | 2007/01/03 00:36
ぞうさん
>「ブログで自分を発見する」
おっしゃるとおりだと思います。そして、ブログによって自分が成長するのでは、ないでしょうか。(私の場合は思わぬ方向にいっていますが)
投稿: 自由なランナー | 2006/12/30 23:17
こんばんは。
僕も最近、ブログが生活の一部と化しています。
「ブログで自分を発見する」
実は、あることがきっかけで昨年末もう一つのブログを立ち上げています。
その目的は、まさに新たな自分の発見が目的です(進行形)。
ブログは、薬にもなり、また毒にもなると感じた1年でした。
投稿: ぞう | 2006/12/28 01:33
ヒロ子さん
匿名にどうしてするのか、もう少し考えてみるべきことだと、私としては思っています。
平野さんの小説は読んだことがなかったので、これを機会に読んでみようと思っています。
投稿: 自由なランナー | 2006/12/27 23:50
デハポ1000さん
仕事のことは書かないのはもちろんですが、日本では、公的な部分と私的な部分の境界が曖昧なせいかな、とも思ってます。
投稿: 自由なランナー | 2006/12/27 23:47
不特定多数の人の目に触れ、反応が返ってくるわけですし、名前を出したことにより、ネット上のどこで悪用されるか分からないわけですから、個人を特定されて困るような記事を書かなくてもブログは匿名にしておくのが安全ですよね^^;
平野さんの芥川賞受賞作、私の理解を超える作品でしたが、この本は面白そう。お正月休みに読んでみようかと思います。
投稿: ヒロ子 | 2006/12/27 18:16
>このブログでも実名だしてない。何故なんだろう、と考え込みます。
私の場合、一回炎上しまして、その後始末に多大な時間(収まるまで待つ)が掛かったことと、職務上の守秘義務契約と法規(禁固刑有)によります。もっとも後者の場合は始めから記載しませんが・・・
投稿: デハボ1000 | 2006/12/27 10:24