カメイ記念展示館にみる藤田嗣治
仙台の駅から歩いて5分くらいのところにカメイ記念展示館があります。この展示館は仙台に本社があるカメイ(株)が母体の、いわゆる企業ミュージアムです。(運営はカメイ社会教育振興財団)前からいってみなくてはと思っていたのですが、やっと先週末に行ってきました。
この記念館では、会社で収集した絵画を定期的に公開しています。この時期は「カメイコレクション秀作展」と題され、絵画や彫刻が50点近く展示されています。大半を占める油彩画は、収集した方の好みからか、すべて具象画。その中には、国内外の有名画家の作品もあります。
まずは、この春話題の藤田嗣治。展示されているのは2作品。ひとつは1952年の「アルジェリアの子供達」。二人の子供と、その後ろに大人が4人。この時期の藤田らしい、大人みたな顔つきの子供の表情が、独特の魅力。
もう一枚の藤田作品は「ドルドーニュの家」(1940)。藤田の住まいを描いたものらしいのですが、黒、茶、白とほとんどモノトーンで描かれた室内風景。藤田の特徴である細かい線描はなく、ラフなタッチの作品です。
藤田以外には、安井曾太郎、東郷青児、加山又造、小磯良平など、いわゆる有名画家の絵が並びます。また、海外の画家では、ヴラマンク、ローランサン、デフュイの作品も。 ヴラマンクの「風景」(1940)は、日の陰りを感じさせる時間に、一軒家を描いた寂寥感のただよう一枚。
日曜の午後に訪れたのですが、お客さんはひとりもいません(私が入っていったら、館内の照明をつけてました)。せっかくの名画たちも、寂しそうでした。
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コメント
デハポ1000さん
こんにちは。
カメイという会社は、ちょっと不思議な会社ですね。仙台に本社があるので、東京ではあまり名が通っていませんが、超大企業ですし。
この記念展示館は、見逃せないようです。
投稿: 自由なランナー | 2006/04/12 22:42
昨年5月用事で行ったぐらいで、しばらく仙台にてあそんでないのですが、カメイが面白いことをしているんですね。またそういうものが似合う街であります。
過日村主選手のパレードのとき聞いたら勝山のスケートセンターがなくなってしまったということ・・・段々変わっていくのですね。生ける街というものは。
投稿: デハボ1000 | 2006/04/11 22:54