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2006/03/28

芸術新潮で読む「藤田嗣治の真実」

cover 今月号の芸術新潮は特集「藤田嗣治の真実」で、迷わず買ってみました。60頁以上の記事で、読み応え十分。、作品に描かれた6つテーマに沿い、学習院女子大の清水俊男教授の解説で、藤田の創作過程を解き明かします。この解説は、整理されていて、作品を見る上で参考になります。
 この企画で、特に興味深かったのは、藤田が晩年に制作したフランスのランスにある礼拝堂の記事。以前よんだ「藤田嗣治 『異邦人の生涯』」でその存在を初めて知りましたが、その礼拝堂が写真で紹介されています。壁面のフレスコ画は 、迫力をもって描かれています。藤田はこのフレスコ画の完成に全勢力を注ぎ、翌年に亡くなっているので、まさに遺作。
 また、2000年から公開されている藤田の旧邸宅内アトリエも、記事にあります。写真で紹介されているアトリエは、オーソドックスなセンスの良さを感じる、すてきな空間です。
 藤田作品の魅力のひとつは、女性を描く乳白色の肌』。この特集の最後には、「超絶技巧秘密」と題された、乳白色の肌の制作過程の秘密を解き明かす記事があります。これを読むと、藤田は作品を描くキャンバス、下地の材料、そして筆、それぞれに対して考え尽くし、工夫を凝らしていたことがよくわかります。驚きです。

 今日から東京では「藤田嗣治展」がはじまります。ますます楽しみになりました。(大混雑でしょうね)

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» 藤田嗣治展 [Art & Bell by Tora]
桜満開のお堀端の近代美術館で開かれている生誕20年記念の藤田嗣治展。 藤田の多面性、①何度も結婚した、②日本でも外国でもエトランゼだった、③画風が変転した、などが良くわかる企画展である。 エコール・ド・パリ時代の乳白色の裸婦、中南米時代における色彩の開花、日本回帰時代の壁画、戦争画の問題点、パリへの逃避後の児童画や宗教画などそれぞれに特徴がある。 今回、「藤田の戦争画の問題点」について、ホームページに自論を展開した。以前にも「戦争画の本質」について書いたことがあるのでこちらをご参照... [続きを読む]

受信: 2006/04/01 14:07

コメント

はろるどさん
こんにちは。
藤田の天才ぶりがよくわかるすばらしい企画でした。一時も早く、藤田展をみたくなりました。
いつもは高いな、と思って躊躇する「芸術新潮」ですが、今号はためらわずに買いました。
ココログ、なんか変ですね。困りました。

投稿: 自由なランナー | 2006/03/30 22:35

自由なランナーさん、こんばんは。
TBとコメントをありがとうございました。

私も芸術新潮の表紙絵を見てすぐに購入しました。
これはお得ですよね。
>「超絶技巧秘密」と題された、乳白色の肌の制作過程の秘密を解き明かす記事

もの凄い努力ですよね。
素材を組み合わせたり、新しいものを取り入れてみたり…。
あの美しさの秘密の裏側には、
あんなに複雑な過程があったのかと驚きました。

TBが反映されないようなので、まずはコメントにて失礼します。

投稿: はろるど | 2006/03/30 00:36

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