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2006年2月

2006/02/28

素晴らしき「美の伝統展」

 ぜひいきたいと思いつつ、なかなか足を運べなかった「大いなる遺産 美の伝統展」をみてきました。最終日の午後でしたが、生憎の朝から雨のためか、思ったほどは混雑していませんでした。binodentou

「美術商の100年」と副題がつけられたこの美術展は、美術商の団体・東京美術倶楽部が設立100年を記念して行われたものです。会場は新橋にある東京美術倶楽部「東美アートフォーラム」です。この企画では、美術商たちが美術館、博物館、コレクターなどから集めた逸品、名品が展示されています。

 なんとも見事な作品が揃っています。明治以来の日本画家の傑作、隠れた名作の数々。朝鮮、中国の陶磁器。そして近代工芸の名品。さらには国宝を中心とする古美術まで、どれも一級品ばかりです。素人美術愛好家の私には、名前は知っているが、その作品は見たことがない、という画家、作家の作品が多くあり、とても勉強になります。

 どの作品も素晴らしいのですが、特に気に入った作品について触れてみます。
 まずは上村松園「櫛」。櫛を小道具として女性を描く手法は喜多川歌麿の浮世絵を思わせますが、歌麿浮世絵とは違った女性のあでやかさが感じられます。
 また、伊東深水の「通り雨」、その描かれた女性の美しさ、艶やかさにぞくぞくしてきます。西洋絵画で、ここまで艶のある女性を描けるのかな、と思ってしまう名品です。
 近代絵画では、松本竣介の「都会」は、赤、緑、黄の彩色で描かれた人物像が不思議な雰囲気をつくり出します。ちょっとキュビズム的なものを感じました。
 藤田嗣治の「私の夢」は、裸婦とまわりを囲む動物たちの構図に、ちょっと恐ろしいものを感じながら、やはり藤田らしいな、と思わせてくれる傑作です。

 朝鮮の青磁や、中国の磁器の数々は、どれも一級品でみていて飽きません。色、造形、技法、どれをとっても素晴らしいものばかりです。
 また、池大雅の「離合山水図屏風」は、省略されたような描写ながら、雄大な風景をつくり出しています。みていて気持ちがよくなってきます。
 工芸では富本憲吉の「色絵飾箱」の色鮮やかさに惹かれました。

 これだけの名品をまとまってみられる機会は、ほとんどないのでは。選りすぐった日本の美術品。どれも素晴らしく、堪能しました。

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2006/02/27

神田神保町、金ペン堂、ランチョン

竹橋の近代美術館で須田国太郎をみたあと、閉館間際に常設展を駆け足でみて、館をでたのが5時。日も長くなり、まだ明るいです。ぶらぶら歩いて、神保町へ。この古本屋街には、なかなかくる機会がありません。ほんとは一日がかりで、じっくり本屋巡りをしたいのですが。
 古本屋をちょっとのぞいたあと、万年筆のお店「金ペン堂」へ。小さい店ですが、みていて楽しいですね。実は昨年末から、万年筆が欲しいなと思っているんですが、「あまり使わないから、もったいないか」と、買いそびれています。金ペン堂で、ショーウインドウに並んでいる万年筆をみていたら、思わず衝動買いしそうになりましたが、なんとか我慢。
 日も暮れてきたので、ちょっと一杯の気分。久しぶりにビヤホール「ランチョン」に入ってみました。この店、明治42年開業とか。老舗ですね。窓際の席に座って、薄暮の街を眺めながらの、黒生ビール。快適です。

Luncheon


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2006/02/26

黒色の存在感:須田国太郎展

 油彩での黒色を、ここまで意識させられた画家は、初めてかもしれません。東京・竹橋の国立近代美術館で「須田国太郎展」をみてきました。須田の作品をまとめてみるのは初めてです。
 須田は28歳の時(1919年)から4年間、スペインのマドリッドを拠点として、絵画を独学で学びました。学生時代から「なぜ東洋西洋と違った方向に向いて絵が発達したのだろう」と考えていた須田は、バロック絵画の色彩の明暗対比にひかれていたといいます。 須田の多くの作品では、黒色が重要な色として使われています。黒色のもつイメージは、人それぞれでしょうが、一般的には「暗い」「重い」などネガティブな印象をもたれがちです。しかし須田は、黒という色に積極的な意味を見いだし、この色を多用していたように思えます。須田の作品をみていると、黒は、どんな色とも強い関係を保ち、意味を持ち得る色なのだ、と感じました。
 セザンヌの構想が意識されたとされる「水浴」。そこに描かれた女性たちは、セザンヌ絵画とは違った生命力を感じます。暗色が引き出す女性の肌色に、沸き上がるような力を感じます。
「夏の朝」「夏の午後」「夏の夕」の3部作は、印象派の影響が色濃く感じられる手法ですが、黒などの暗色が、より他の色をひきたさせています。
「冬」は、ほとんど黒だけで木々を描き、須田の絵をつくろうとする力に、おもわず後ずさりしてしまうような恐ろしい迫力をもっています。
「断崖と漁夫達」は、男達の白い服、肌色と、背景の暗色の対比が鮮やかな作品。画面の多くを暗色がしめながら、沈んだ絵にならず、人物が逆に生き生きとしています。

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 須田の作品と向き合いながら、黒色のもつ意味をずっと考えていました。須田より7歳年下ながら夭逝した佐伯祐三も、黒、暗色を多く使った画家です。須田と佐伯、それぞれの黒の意味を考えてみないといけないな、とも思いました。

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2006/02/25

太陽堂の「むぎせんべい」

 福島にいくと、駅ビルや構内の売店で見かけるのが「むぎせんべい」。ちょっとかわったネーミングですね。福島経由で、東京に戻ることになったので、お土産に買ってみました。ネットでよく知られている「ご当地チェック 福島編」にも登場している有名なものらしい。
 小麦粉と落花生をつかって焼いたせんべいです。口にいれるとかたい歯ごたえですが、かみ砕くと甘みが広がります。素朴な味わいながら、個性のあるおせんべいですね。老福島市の老舗「太陽堂」がつくっているもの。
 福島のお土産といえば、「薄皮饅頭」を思い出しますが、この「むぎせんべい」もおすすめです。

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2006/02/24

青森「ふく郎」、再び

 久しぶりに青森に泊まりの出張でした。この街には、美味しい魚介が味わえる居酒屋がいくつもあります。以前、このブログで紹介した「ふく郎」に久しぶりにいきました。店は多くのお客さんで賑わっていました。ここは、刺身、煮物、焼き物などシンプルな料理ながら、素材の良さを楽しめるものがそろっています。
 寒いこの季節は、やはり刺身が美味しいです。まずは「油目の刺身」を頼んでみました。油目は、一般的にはあいなめとしてなじみがある魚ですね。

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 しこしこした歯ごたえのある、新鮮な刺身です。また、このあたりはイカもいいです。ヤリイカの刺身です。

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 これも、新鮮で食べごたえのあるイカです。
 この店では、お酒も地酒がそろっていて、この日は幻の名酒「田酒」の山廃をいただきました。冬の青森は、酒と魚が似合います。

ふく郎:青森市安方1-10 (ホテルJALシティのそばです)

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2006/02/23

わんこそばの東屋の「特製カツ丼」

盛岡といえばわんこそばを思い出します(花巻が発祥らしいですが)。わんこそばの店として有名な「東屋」にいってました。とはいっても、仕事途中ですので、わんこそばにチャレンジとはいきません。地元の方に「美味しいよ」と教えていただいたカツ丼を注文してみました。お品書きには「特製カツ丼」とあります。

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特製カツ丼:930円

かなり肉厚のカツが、玉子でとじられて、ボリュームたっぷりです。半熟状態の玉子が、いい感じ。これに、美味しいミニそばがつきます。
この東屋、サービスも気持ちよく、さらに美味しく食事ができます。おすすめのお店です。

東屋WEB

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2006/02/22

おじさん服とユニクロ

単身赴任者にとって、ちょっと困るのが服の管理。私の場合、平日は仙台、週末は東京、みたいな生活をしているとふだん着は、仙台と東京、どちらにも置かなくてはいけない。でも、持ってる服÷2ではいかないですね。最近、東京に帰るときに、いつも同じシャツきてるな、と思って、週末に買いにいきました。
基本的には着るものに無頓着なので、よくいく店はGAP、エディバウワー、それもセール品が多い(笑)。この日は久しぶりに「ユニクロ」にいってみました。東京の実家のそばにあるユニクロは、住宅街の中にあるせいか、お客さんも、中高年の方が目立ちます。私よりかなり年上とおぼしきご夫妻が、なかよく品物を選んでいたりします。こんな光景を見ていると、ユニクロはおじさん、おばさんの御用達ショップ?と感じてしまいます。
そもそも、私のようなおじさんが着るカジュアルな服って、意外と少ない。日常に着回すには、ユニクロウエアはぴったりかもしれません。

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2006/02/21

確固たるスタイルに魅せられる前川國男展

 私事ですが、母の知り合いの方が、前川國男さんの設計事務所で仕事をされていました。もうかなり前のことですが、その方の東京・桜新町にあるお宅に何回かお邪魔しましたが、かなり個性的な家だったことが記憶にあります。東京ステーションギャラリーで「前川圀男建築展」をみてきました。建築にはまったく素人ですが、前川の作品にふれ、確固たるスタイルに魅せられました。
 前川の作品には、いくつかの主張が感じられます。それは前川のスタイルといっていかもしれません。
IMG_4797まず、直線の主張。建物で、柱、梁、窓、階段などが強調されて設計されていて、曲線より、直線のイメージがつよく感じられます。
 また、前川の作品は、その外壁が特徴的。特に「打ち込みタイル工法」を考案してからは、外壁にどんなタイルや煉瓦を使うかにこだわったように感じました。どの建物も外壁が強く主張しています。
 さらに、建物に作り出された空間も、独自の存在感が感じられます。うまく表現できないのですが、最近の建物でありがちな単なる吹き抜けではない、空気感のある空間がつくられ主張しています。
 仙台の宮城県美術館も前川の設計です。81年の完成ですから、前川晩年の作品。美術館に入り、2階の企画展示室へと、階段であがっていくときの気分は、ほかの美術館では決して味わえないすてきな感覚です。前川の設計のすごさでしょう。
 独自のスタイルを持ち続けた前川の設計にふれることのできる、すばらしい企画展です。

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2006/02/20

パウル・クレーのART BOX

klee_artboxパウル・クレー展をみにいく前の日、近所の本屋でみつけた『線と色彩』と題された本を見つけました。この本、「日本パウル・クレー協会編」の公式なパウル・クレー本です。クレー展に出展されている作品を含む212点の作品が収録されています。展覧会では、図録は制作されておらず、この本がそのかわりでしょうか。

クレー展では出展数60点ほどで、クレー作品のごく一部にしか触れることができませんでしたが、この『線と色彩』では展覧会の会場にも展示されていた解説や、クレー本人の日記からの引用、また滝口修造、谷川俊太郎の詩も掲載されていて、絵画作品をより深く楽しめる構成になっています。

クレーはこういっています。

「芸術とは目に見えるものの再現ではなく、見えるようにすることである」

クレーはなにを表現しようとし、みえるようにしたかったのでしょうか。柔らかな色彩と、生きているような線から描かれた作品は、見ているうちに、自分の心をのぞき込んでいるような気持ちになります。
パウル・クレー、線と色彩に込められた意味を知るには、まだ時間がかかりそうです。

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2006/02/19

パウル・クレーの線と色彩

klee380昨年スイス・ベルンにパウル・クレー・センターが開館。そこには4000点ものクレーの作品が収められています。開館記念として、大丸ミュージアム・東京で「パウル・クレー展」が開催されています。招待券をもらったので、昨日いってきました。この企画では60点ほどのクレーの作品が時系列に並び、クレーの画業が俯瞰できる構成をとっています。

クレーといえば、美しい色彩と線描で独自の作品をつくっているイメージがありました。しかし、ここでは、私が持っていたイメージとはちょっと違った作品も多く見ることができました。
フランスのアンソロジー『カンディード』の挿画。繊細な線画で描かれた人物像は、崩れたフォルムながら魅力のある絵です。線にこだわったクレーらしい作品といっていいのではないでしょうか。
一般的に、クレーがクレーになったといわれるチュニジアへの旅での作品は、色と形で風景を表現しています。そのなかでも「山腹」は気に入りました。水彩で、厚紙に、きれいな色と形で描かれた風景に魅せられます。
「眼」は麻布にパステルで描かれたもので、タイトル通り、大きな眼に惹きつけられます。絵を見ているうちに、自分の心の中を覗かれているような気分になってきました。不思議です。
細い線で細かく描かれた「オルフェイスの庭」は、立体感を感じさせながら、絵を見ているうちに異次元空間にいるような感覚にとらわれます。
交差する線の作り出す細かい領域でつくられる「喪に服して」。この絵をみていたら、全然違う手法なのですが、リキテンシュタインの網点描写手法を連想してしまいました。

作品数がちょっと少なく、物足りない感もありましたが、クレーの創作過程は理解できる、充実した美術展です。

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2006/02/18

iPodでアートを楽しむ

artstar2iPodにアートを入れて、持ち歩けるARTSTAR。前から気になっていたのですが、AMAZONで販売しているのをしって、ひとつ買ってみました。このARTSTARはアーティストのカラーの作品画像をiPodで楽しめるもので、9人の作家のものが発売されています。まずは舟越桂の作品を買ってみました。1981年から2005年までの作品が162点収録されてます。彫刻に加え、ドローイングもあり、年代順に舟越の作品が、気軽に楽しめます。
このARTSTAR、有名アーティストの奈良美智など買ってみたいものがいくつかあります。iPodで音楽を聴きながら、アーティスト作品を鑑賞していると、快適な気分です。

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ARTSTARのことはこちら

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2006/02/17

八戸の「二色丼」と「せんべい汁」

八戸へ仕事で行ってきました。とんぼ返りだったので、八戸駅前で昼食。入ったのは駅に直結しているホテルメッツの中のお店で、「いかめしや ほうりん」です。
昼のランチメニューから頼んだのは「二食丼とせんべい汁」のセット。

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二食丼+せんべい汁に小鉢2つで1180円

二食丼というと、イクラとウニの二食丼を思い出しますが、ここのは「めかぶととろろの二食丼」です。それに、この地区で有名な「せんべい汁」がつきます。この汁は、白菜、人参、シメジなどは入った汁に南部せんべいをいれて煮込んであるもの。南部せんべいは汁専用の「おつゆせんべい」とか呼ばれるものですね。
このセット、あっさりしていながら、暖かい汁で、寒いこの季節にはいいです。

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2006/02/16

写真を気軽に楽しめる?「名作写真館」

新聞広告で見つけた昨日創刊の「名作写真館」。いわゆる週刊百科もので、有名写真家ごとに編集されています。全30冊が企画されていて、初回は白川義員、三好和義、竹内敏信、星野道夫の4冊が同時に刊行。初回刊行は一冊500円、以降は580円。
この企画、出版元の小学館が過去に発行した写真集をもとに編集したようで、選ばれた写真家にかたよりが感じられます。土門拳、木村伊兵衛、篠山紀信、秋山庄太郎といった大家が入っている反面、荒木経惟(アラーキー)は取り上げられていながら森山大道はありません。日本の写真家を俯瞰しているわけではないんですね。出版元もそのような考えはないようで、副題に「小学館アーカイブ」とつけられています。
初回に発売されたうち、興味がある白川義員を買いました。久しぶりに白川の作品をまとめてみましたが、世界の山々を撮った作品は、見事です。
今後は、興味のある写真家の号だけをかってみようかと思います。

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名作写真館WEBはここ

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2006/02/15

けっこうお気に入り、セブンイレブンの焼き鳥

焼き鳥好きの私です。会社帰りに行きつけの仙台駅地下の「日本一」で焼き鳥を買っていくことも多いですが、帰りが遅くなったりすると、セブンイレブンに寄ります。ここの焼き鳥、なかなかいけます。ほかのコンビニだと唐揚げとか、フライドポテトが多いのですが、セブンは焼き鳥が充実(?)。
昨日も晩酌の肴に、3本ばかり買って帰りました。

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「焼き鳥串」、「焼きつくね串」(各105円)そして「豚串」(170円)です。値段の割には、ボリュームがあり、酒のお供には充分すぎます。
しばしば品切れしているのが、ちょっと残念。酒飲みには欠かせない一品かもしれません。

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2006/02/14

わざわざ訪れたい宮城県美術館の常設展

宮城県美術館に「彫刻家が描く:佐藤忠良の絵本絵画」を見にいった際、まずは常設展を鑑賞しました。時間があるときは、常設展→企画展の順でみることにしています。今の常設展は先月から展示替えをしたものです。
最初の展示は「洲之内コレクション」。展示替えしながらも、海老原喜之助の「ポワソニエール」はみることがでます。次の展示は、以前は最後に展示してあった海外作品。もちろんカンディンスキーの「商人たちの到着」は展示されています。この海外コーナーは『世紀末の版画』が小特集。ミシャの一連の多色石版が印象的です。
年代別に展示されている国内の絵画では、『80年代の絵画』が見物です。李禹煥の「線より」(1980)は、アイボリーのキャンバスに、下から上へ描かれた青い線の連続が存在感を示す作品。百瀬寿の「十本の帯、パールイエローからイエロー」(1988)は、タイトルが示すように、10本の帯で表現されたされた色が、グラデーションにように連続し、みていると心地よくなってくる作品。

今回の常設展の特集は『反芸術の作家たち』。1960年前後に読売アンデパンダン展を発表の場として創作活動をはじめ、その後も革新的な作品を発表してきた作家たちの作品を展示。当時、前衛と呼ばれた作家たちです。荒川修作の「惑星に乗ったトンボー氏」は、セメントで作られた奇怪な固まりが、木の箱に納められた不思議なる作品。秋山祐徳太子の作品もあります。「タートル・ブルー・エンペラー」はトタンで作られた彫像。生きているよな錯覚を起こす存在感です。篠原有司男の「おいらん」は、鮮やかな蛍光色で描かれた面と線が作り出す、現像的な世界です。

宮城県美の所蔵品の幅広さを知り、充分楽しめた常設展です。

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2006/02/13

佐藤忠良の描く絵本絵画

昨日、宮城県美術館で「彫刻家が描く:佐藤忠良の絵本絵画」展を見てきました。宮城県美術館には「佐藤忠良記念館」があり、地元宮城出身の作家の彫刻が、常時展示されています。この企画展では、佐藤が描いた絵本の挿画の原画を約200点展示。絵本が有名な「おおきなかぶ」など、どれも彫刻家佐藤の違う創作を見られる興味深いものです。
IMG_4759展示されている作品は、細やかで、的確な描写で、絵本の物語が想像できる素敵な絵ばかりです。佐藤の彫刻は、女性や子供を主なモチーフとして、肉体の美しさや、生命力を表現した作品が特徴的。その彫刻に比べて、この絵本絵画は、より細やかで、控えめな表現が印象に残ります。

宮城県美の所蔵品でみせるこの企画は、意欲的なものだと思います。ただ、ちょっと美術展らしい展示にこだわりすぎた感があります。たとえば、原画が使われた実際の絵本などをあわせて展示するとか、子供づれの家族が気軽に楽しみながら見られる工夫があれば、もっとよかったと思います。

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2006/02/12

ちょっと魅力的な、3 COINS

3 COINSという店をご存じですか?スリーコインズ、つまり300円ショップです。このお店、仙台は一番町にありますが、単なる均一ショップというより、ちょっとかわいげな雑貨屋ですね。品揃えも、女性向け商品のほうが多いような感じです。
昨日、ちょっと寄ってみました。全品300円ながら、センスのいいものが揃ってます。

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つい、買ってしまったのは「ミニクーパー」のミニカーと、卓上型「温度計+湿度計+時計」です。ミニカーは、ドアもあいたりして、ちょっと315円とは思えない質感です。

この他、食器類も買いたくなるものはありました。この3 COINS、全国的に店が増えているようです。ちょっと楽しいショップですね。

3 COINS WEB

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2006/02/11

仙台市博物館の「三の丸ボックス」

昨日は仙台城址あたりで仕事。昼時になり、食事をしに、仙台市博物館の中にあり「レストラン三の丸」にいってみました。「三の丸」とは、博物館が仙台城の三に丸跡に位置することからつけられたようです。このレストラン、博物館の2階にあり、窓からの眺めは仙台市街が広がり、素敵です。
メニューに「三の丸ボックス」というのがあり、ちょっとかわいいネーミングにひかれ、頼んでみました。

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塗りの器の入っているのは、サラダ、豚生姜焼きがのったご飯、海老フライとポテトサラダ。味噌汁つき。なかなかボリュームがある洋風お弁当です。これで1000円。
わざわざ足を運んでも、損はなさそうです。

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2006/02/10

雑誌「PEN」の微妙なずれ具合

きのう、書店で気になる雑誌をみつけました。「PEN」の2月1日号。特集が『新たな伝説が始まる、ポップ・アート宣言』です。バックナンバーなのですが、平積みになってました。(バックナンバー常備店が、いくつもあるようです)

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えっ、て感じ。いま、ポップ・アート、はやっているんですか?それとも、これからブームがきそうなんしょうか?なんでポップ・アートなのかな。買ってきて、読んでみましたが、なんで今「ポップ・アート」なのかは、書いてありません。

PENという雑誌、本屋でみかけるたび、ちょっとそそられる特集で、よく一瞬買おうかなと思います。でも、立ち読みすると、微妙になずれてるな〜、と思い直し、結局買わないことに。このポップアート特集号で初めて購入。PENの読者ターゲットは? 本誌には「男のアンチ・エイジング」という特集があります。とすると、オジサンでしょう。お洒落な生活を目指しているオジサン(=私か?)でしょうか。でも、ちょっと野暮ったいお洒落生活のような気がします。
この「ポップ・アート」特集の冒頭に「5分でわかる、ポップアートの歴史」という記事がありまます。これによるとポップ・アートの原点はマルセル・デュシャンの「レディ・メイド」とか。あの、便器がポップアートの出発点だったとは。ほんとかな?
ともあれ、PEN、なかなかユニークな雑誌です。

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2006/02/09

「かき徳」でランチ

仙台、一番町にある牡蠣料理の専門店「かき徳」。仙台の方なら、ご存じですよね。前からいこうとと思いながら、いまだ入ってことのない店。この前、昼時に勾当台公園付近までいったので、思いついていってみました。
店にいったのは、12時ちょっと前だったのですが、既に満席状態です。
ランチメニューは、「かきフライ定食」、「かき丼」それに「かきすき丼」、どれも1000円以下のリーズナブルな料金です。
「かき丼」はカキフライを卵とじに仕立てたもの。「かきすき丼」は、カキをすき焼き風に煮込んだもののよう。迷いましたが、まずは正統派「カキフライ定食」(800円)を注文。

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塗り物の器に、カキフライが6個入ってます。カキフライは、そんな大ぶりではないですが、ジューシーな味わいで、美味しいです。
この「かき徳」、夜はいろいろメニューがあるようです。こんど、懐具合が暖かいときに、いきたいですね。


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2006/02/08

新幹線、どの席に座りましょうか?

IMG_4710東京の実家に帰ったり、出張に出たりと、新幹線の使用比率が高いです。それもほとんどが、東北新幹線。私の場合、事前に回数券を買っておいて、駅の自動券売機で指定席をとることにしています。特に東京への行き来では、最速の「はやて・こまち」が全席指定なので、事前に指定席を買わずに乗ることができません。
最近、券売機も進歩して、飛行機並みに席の指定ができるようになり、便利。ほんの1年ほど前は、「窓側」「通路側」しか指定できなかったのに、大いなる(?)進化です。
ここで、悩むのはどこの席をとるか、ということ。私は基本的に「通路側派」です。通路側を愛用するのは、トイレへ立ったりするとき、いちいち面倒くさいから。通路側にいる人が寝ちゃってたりると、困ります・・・。もちろん、二人掛け席を一人で占領できれば、窓際の方がいいです。
最新の券売機を使うと、車両内でどの席が埋まっているかが、一目でわかるので、時間ぎりぎりに買えば、「二人掛け独り占め」が実現できたりします。まあ、どうでもいいことですね。たわいもない話しでした。

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2006/02/07

イッセー尾形の新境地

issei_ogataイッセー尾形は、日々進化していますね。一昨日、東京は北千住で新作公演をみて、実感しました。今回は「イッセー尾形・太宰治を読む!書く!創る!」と題され、いつもとはちょっと違った雰囲気です。イッセーの公演は「とまらない生活」シリーズが有名ですが、この公演はちょっと違うみたい。いったいなにをやってくれるのでしょう?
シアターに入ると、舞台の上手に楽団席があります。ふつう尾形の舞台は、下手にむき出しの着替えコーナーがあるだけなので、「おや」といった感じ。
舞台が暗転すると、楽団員が登場。総勢12人、外人と日本人の混合メンバー。彼らはばらばらの楽器を携えて、演奏をはじめます。曲が終わるとイッセーが登場。
舞台は、いつものひとり芝居。新作7作とアンコール1作の計8本を演じてくれました。その中では、作家の作品あてクイズをするバーテンダーを演じるのは、いちばん笑えました。あと、小泉首相そっくりな教師の独白も爆笑です。
ところで、「太宰治を読む!書く!創る!」てのは、どこに表現されていたんでしょうか?舞台をみる前は、堅苦しいものかな、と勝手に考えていたのですが、結果、いつもの新作舞台と変わらないような・・・?本人も舞台の最後に、それらしいことをいってましたが、あまり気にしなくてもいいようで、素直に楽しめばいいようです。
相変わらずの超満員のなか、笑いに満ちた舞台を満喫しました。

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2006/02/06

小林信彦の新作「うらなり」と「坊ちゃん」

uranariずっと読み続けている作家は何人かいますが、小林信彦さんもその一人です。文學界の2月号に新作「うらなり」が掲載されています。昨年秋に単行本でだされた「東京少年」に続く新作に、ファンは嬉しい限りです。
「うらなり」は夏目漱石の「坊っちゃん」の登場人物のひとり、英語教師・うらなりの側から、名作に迫る作品です。実は「坊っちゃん」を読んだことのない私。事前に文庫本を買ってきて予習してから、本作に臨みました。
小林さんは東京、それも昭和時代の東京を主題として、創作活動をしてきた作家です。この「うらなり」でも、坊っちゃんの時代から、昭和9年に舞台を移して、うらなり、山嵐が再会することから物語ははじまります。坊ちゃんの登場人物たちの後日談が、小林信彦解釈にて、巧妙に語られていきます。小林作品の魅力は、台詞の表現の巧さ。読ませてくれます。
すでに70歳をこえた小林さんですが、この旺盛な創作活動はすごいです。今後も、新作を期待したいです。

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2006/02/05

はまりますね「青春のうた」

seisyunn「喫茶店日誌」さんのBLOGで知った「青春のうた BEST Collection」。思わず買ってしまいました。60年代から80年代までの『青春のうた』のCDブック。これが創刊号で、「70年代前期1」です。
CDに収録されているのは、「あの素晴しい愛をもう一度」、「神田川」、「誰もいない海」、「花嫁」、「青春の詩」、「心の旅」の6曲。この曲、すべて知ってる人は、ちょっと古い方(?)ですよ。「あの素晴しい愛をもう一度」、「花嫁」は中学ののヒット曲で、たしかドーナツ盤(死語)を買いました。懐かしいですね〜。このブックには、ギターコード付きの歌詞が載っています。「花嫁」の歌詞の一節。

花嫁は夜汽車にのって嫁いでいくの

夜汽車、これも死語に近いです。
なんとも、オジサンにつぼにはまったこの企画は、隔週刊です。毎号は買わないかもしれないけど、懐かしい曲が入っていたら、つい買いそうです。

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2006/02/04

節分でみつけた柏屋の「福つつみ」

昨日は節分でした。仙台駅の地下では、「恵方巻」を求める人で列ができていました。のり巻きは、あまり好きではないのでパス。そのかわり、ちょっと縁起がよさそうなものを買ってみました。
薄皮饅頭で有名な柏屋で、節分にちなんだ「福つつみ」という詰め合わせ。

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かわいい竹の容器にはいっています。なにが詰め合わされているのでしょう?

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豆が3種類。「鬼打ち豆」、「福々豆」そして「ごんさい豆」。ごんさい豆というのが珍しいですね。郡山(柏屋の本店があるところ)の名物らしい。それに落雁と生菓子3個が入っています。
家に帰って、さっそく豆を食べました。福が来ますように。

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2006/02/03

浅虫名物「板かりんとう」の素朴な味わい

仕事で青森にいった帰り、青森駅の売店で見慣れないものを見つけました。「板かりんとう」です。板のかりんとうとはちょっとかわってます。ふつうかりんとうといえば、棒状のものですが、これは板状のものです。
黒ごまが入っている長さ8センチくらいのお菓子です。口に入れると、固く歯ごたえがあります。でも、甘さも控えめで、素朴な味わいです。この「板かりんとう」は、温泉で有名な青森県・浅虫の名物とか。パッケージの絵も、郷愁を誘います。
どうやら青森の駅くらいしか買えないようで、これまでまったくノーマーク(?)でした。つくっているのは永井久慈良餅店。ちょっと珍しいお菓子です。

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2006/02/02

日経新聞の「一度は見てみたい絵画」

一昨日、TBさせていただいた「れおだび」さんのブログで記事にされていて、思い出したので、このブログでも書かせてもらいます。日経新聞の土曜日恒例、NIKKEIプラス1の先週版(1月26日)の「何でもランキング」は「一度は見てみたい絵画」。この欄でアートを取り上げるのは珍しいと思いますので、紹介してみます。(ご覧になったかたも多いと思いますが)。ランキングは、ちょっと興味深いです。
1.モナリザ:レオナルド・ダ・ヴィンチ(ルーヴル美術館)
2.ひまわり:ゴッホ(損保ジャパン東郷青児美術館など)
3.叫び:ムンク(オスロ美術館など)
4.最後の晩餐:レオナルド・ダ・ヴィンチ(サンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会修道院)
5.ゲルニカ:ピカソ(国立ソフィア王妃芸術センター)
6.落ち穂ひろい:ミレー(ルーヴル美術館)
7.最後の審判:ミケランジェロ(システィナ礼拝堂)
8.睡蓮:モネ(オランジェリー美術館など)
9.民衆を導く自由の女神:ドラクロワ(ルーヴル美術館)
9.真珠の耳飾りの少女:フェルメール(マリッツハウス美術館

このランキングは、インターネットでの調査。予備調査などであがったものなど33作品から、調査者に5つ選んでもらったもの結果。有効回答は1030。

記事では、

10位以内にルネサンス期の三作品が入る一方、日本人になじみ深い印象派の作品は比較的少ない。

とあります。確かに日本人に人気のルノワールはありませんね。また、マティス作品もないです。
ルーブル美術館収蔵の作品しかみたことはありません。これからいくつ見られるかな。
ちなみに、私のいちばんみたい絵画はピカソの「夢」です。

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2006/02/01

iPod nanoと電波時計の故障後の違い

愛用していたiPod nanoの調子が悪くなりました。去年の9月に買ったものですが、ヘッドフォンの片側の音が聞こえないんです。ヘッドホンが悪いのかなと思って、替えてみたのですが、状態は変わらない。仙台のアップルストアに持っていくと、チェックしてくれて、故障だと判定。修理にだすのかと思っていたら、本体を交換するとのこと。ちょっとびっくり。たぶんヘッドフォンジャックが壊れているだけだと思うのですが。本体の在庫もあり、30分くらいで、新品にかわりました。IMG_4700
ちょうど同じ頃、使っていた腕時計が壊れました。電波時計なのですが、電波受信ができなくなる故障。この時計、毎日午前2時と4時に自動的に電波を受信する機能になっています。これができなくなり、時間が狂ってしまうトラブルが何回も発生。去年の11月に買ったばかりのものなので、販売店に持っていきました。これは、店で預かり、メーカー送りに。「修理には3,4週間かかります」との返事。ちょっと困りますが、仕方ないので預けてきました。結局、15日で修理完了。昨日、受け取ってきました。

iPodと電波時計、技術的なものは違います。でも、iPodの即新品交換には少し驚きでした。たとえば、携帯型CDプレーヤーみたいなものが保障期間に壊れたら、新品交換するでしょうか?日米の企業姿勢の違い(いい悪いではありません)を感じました。

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