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2005/02/17

現場の実情を反映した「ゆとり教育」見直しを

また、学校で悲しい事件が起きました。教育現場は、やはりうまくいっていないのでしょうか。
仕事でお付き合いのある方から、興味深い話をうかがいました。その方は東北のとある県にお住まいなのですが、娘さんが教師を志望されて、現在首都圏の大学で学ばれています。大学卒業後は、神奈川県で教職につくことを志望されているそう。その方いわく「ここ地元では、ほとんど教職の空きがないんです。神奈川なら数年まてば、教職の口がある」とのこと。教師の空きがないとはきいていましたが、そこまでとは。(表現は悪いですが)教師マーケットって流動性のないものなんですね。

中山文科相が中央教育審議会に「ゆとり教育」の見直しを指示しました。世論の多くはこのことを支持すると思いますが、この方針がどれほど教育現場の実態を把握した上でだされた結論か、気になります。私は教育現場に、現在混迷があるとすれば、その原因は完全週5日制にあると思っています。この点、中山文科相は、『完全週5日制での土曜日や長期休みの活用』を審議するよう中教審に指示。これは、学校に完全週休2日を見直すことでしょうか? それとも週休2日制を維持しながら、土日や夏休みなどになんらかの学習活動を、官主導で行うことを検討することでしょうか?
日本が「世界トップレベルの学力復活」をめざすことがいいか悪いかの議論は必要です。私は日本の置かれている立場、環境などから考えると、学力向上を目指すべきだと思います。現状、学力向上のためには、授業時間を増やす以外に、有効な方法はないのではないか。そのために、週休2日を見直すべきでしょう。
文科省のお役人さんには、まず現場の実情を知って、「ゆとり教育」の見直しを策定をして欲しいと思います。

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受信: 2005/02/17 10:09

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受信: 2005/02/17 10:46

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受信: 2005/02/17 22:54

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受信: 2005/02/18 15:44

コメント

pochipochiさん
建設的なコメントありがとうございます。コメントが遅くなりすみません。
いずれ別な記事を書こうと思いますが、役人、教師(特に公立校)の質が下がっていることには賛同しますね。
日本という国は、どうなってしまったのか、と自分自身を含め、反省しますね。
簡単なコメントで申し訳ありません。また、お越しください。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/20 13:15

自由なランナーさんこんばんは

久しぶりにコメント書いてみようかと思います。

皆さんのコメント色々な立場からいろんな意見があり、おもしろいと思います。

個人的にあえてきついことを言えば
どたかのコメントにもありましたが
ひきこもりのことが気にかかります。

色々な事情でそういう状態になったのだとは
思いますが、ひきこもりをしても食べて、
生きてゆけるだけの豊かさが今の日本には
あるのだと思います。

途上国といわれる国々では、今の中高生の小遣い
程度の一家の主の収入でその日、その日を何とか
暮らしている人々が大勢います。

つまるところ、そうなっている人々はいやな事や
つらいこと、目をそむけたいことから逃避して自分だけの世界に入っても生きていいける。
生きるために必死にがんばらなくてもいい状態にしてしまっている。
そんな状態にしてしまった大人の側に問題はない
とは言えないとも思いますが...
昔の話を持ち出すのは良くないとは思うのですが
かつての日本も食うや食わずで大変だった時期も
あったはずなのです。
何かが狂ってしまったのでしょうね。

また、ゆとり教育が教育を受ける側のためではなく教育する側にとって都合の良い話だったという方の指摘は、私も週休5日制が始まった時に真っ先に感じたことの1つでした。
彼らは、中には出勤日も当番であるとは言いますが年間50日間の休みが存在し、通勤地獄とも解雇の恐怖もノルマも存在しない人達です。
雑用が多くとても大変だとの話も聞きますが、どうも教師には不向きな適性があるとは思えない人も増えているような気がします。
すみません、半分やっかみも入った発言かもしれません。

もしかしたら文部科学省の方々が大手をふって
土曜日を休めるようにし(学校が授業をしていれば完全誰もいないで休みというわけにはいかなのでしょう)、教師の側も他の公務員はどんどん週休2日制の恩恵を受けているのに自分達だけ不公平
という空気があったのではないでしょうか?
(私の思い違いであっては欲しいところではありますが)
もっとも、年間の授業時間が減って予定分消化できないと本気で考えた真面目な方々も中にはいたようですが

ずいぶん、批判的な事を書いてしまいました。
もし、気分を害された方がいらしたらゴメンナサイ。一市民のある意見と読み飛ばして頂ければと思います。

いろいろ、書きましたが最近の税金で食べている方々の言動や行動はひどすぎます。

人生色々なんて発言で年収○千万、何を言っても
無責任でOKなんて大人達を見ていてまじめにがんばって生きろなんて言えませんよね。

だから、詐欺みたいな商売が横行するんでしょう。国のTOPからして最近は詐欺みたいな状態なんですから...

今度はもっと明るい話題の時にでもコメントしたいと思います。
では また

投稿: pochipochi | 2005/02/18 22:12

ミイ子さん
学習参考書の売り上げが落ちた、というのは興味深いことですね。乱暴な言い方ですが、学校で教えきれないことを、宿題だすことで補完していた、ということでしょうか。
教育現場の混乱を思うと、官僚たちは愚かなことをしやものだと、悲しい思いになりますね。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:59

ドラゴンさん
先生の力量が、とても問われていることは事実です。やはり、先生のレベルをある一定の質まで高める制度、システムのようなものは必要かと思っています。もちろん、それですべてが解決はしませんが、一生雇用をほぼ保障されている教師という職業は、特殊ですね。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:55

kogikogioyajiさん
ご来訪ありがとうございます。
「ゆとり教育」という言葉に、みんなだまされてしまったのでしょう。だれでもゆとりは欲しいのです。でも、教育のしかたにゆとりはいらなかったのかもしれません。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:49

tantanmenさん
おっしゃるとおり、医学的なサポートはおおいに必要でしょうね。これまでの、学校(教師)、親、地域社会でのトータルな教育環境が機能しなくなっている現状では、精神科医、小児科医のサポートが大切なのかもしれません。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:46

tararinさん
ご来訪ありがとうございます。
官僚に、ほんとに子供のことを考えている人がどれくらいいるか、ちょっと疑問です。子供は実験台ではなうんですから。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:40

マスコミ人さん
カフェオレではありません(笑)。以前、私のもうひとつのブログで、砥部焼についてTBさせていただきました。
私は、週6日制に戻すべきだと思います。これは丹念な議論が必要ですが、会社組織と同じ枠で、学校教育を考えないほうがいいと思っています。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:38

ロハ好き!さん
ご来訪ありがとうございます。
教育の場は、学校、教師がまず第一ですが、同時に親、そして地域社会の果たすべく役割も、いま問われています。特に、地域がなにをできるのかは、私も考えなければいけないと、ロハ好き!さんの意見を拝見して思いました。
また、お邪魔します。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:33

yanyan_akiko さん
日本が経済的豊かさを目指さず、違うものを指向するなら、学力を向上することも必要ではないでしょう。でも、多くの日本人は、いまの経済状況を放棄したくはないのでは、と思います。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:29

yodaway2さん
ご来訪ありがとうございます。
内容の充実したブログを作られ、とても感銘しました。わがブログの軽薄さと比べると、雲泥の差です。
仙台の方とは存じ上げませんでした。ブログ、じっくり読ませていただきます。
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: 自由なランナー | 2005/02/18 21:25

難しい事は言えませんが、いち書店員の目からみると
学習指導要領(ゆとり教育)が変わって、学習参考書の売上が落ちました。
簡単な例で例えるますと、夏になると「復習ドリル」が
飛ぶ様に売れていましたがここ2~3年売れません。
宿題が山の様に出されているんだとお客様の声で知りました。
「学校と塾の勉強では足りないから買う」という方もいます。
不憫です。自分が子供の頃と大分かわったなぁとつくづく思います。
先生をしている同級生がいたのですが
学校と家庭にはさまれプレッシャーで
つぶれてしまい外に出れなくなってしまいました。
「ゆとり教育」の生み出したひずみは多きいですね…。

投稿: ミイ子 | 2005/02/18 20:52

ゆとり教育・完全週休2日制って難しいですね。
本当に子供達は疲れきってるんです!
学校の先生にも「ゆとり」のない先生がすごく増えてるし・・・ 
自分が子供の頃には当たり前にいたような先生が今は少ない。そういう先生が希少なんです。
昔って「聖職」って言われていましたよね。だけど、最近こそそうでも無くなってきましたが、余程へまをしない限り「クビ」にはならない。
だから「サラリー」を貰うための職業となっている方も少なくない気がするんです。勿論今でも素晴しい先生はいるのですが。
自分が親になってみてつくづく感じる今日この頃。
何が大事っていう「価値観」から変わってきましたからね。
モラルも変化してるしなぁ~。。。
なんだかかお婆さんになった気分です。
長くなりました。

投稿: ドラゴン | 2005/02/17 23:41

『ゆとり』
という言葉は
団塊の世代の人は
味わえなかったのではないでしょうか?
そして
いま人が求めているのは『ゆとり』だと
思います。
その『ゆとり』を見直しますと国は
いっているんです。
『ゆとり』を持てるから
親は自分の子供の教育を考えることができるんです。
子を育てる親に『ゆとり』をもたせるという教育方針にしてもらいたいですよね!

投稿: kogikogioyaji | 2005/02/17 22:03

映画シックス・センスに出てきたような小児精神科医という専門家が極めて少ない.親に子供のサインを見逃すな,といっても親には経験がないわけです.教師も教師自身は大部分は普通に生活して大学を終えた人たちでしょうから,やはり自分の経験から理解可能な子供は従順な,勉強が出来る子ということになるでしょう.爽風会病院のサイトには日本全国でひきこもりが少なく見積もって数十万人,最悪で100万人という予想を揚げています.役人や政治家は小手先の改革だけを行なおうとしますが,私は小児,思春期の専門医を増やすしかないと思います.これだけの数がいれば,本人だけでなく,家族を含め社会的損失は膨大な物だと思います.

投稿: tantanmen | 2005/02/17 18:30

TBありがとうございました。
教育については、よく考えていかなきゃいけ
ませんよね。
子ども達をどうしていきたいのか、考えている
のかなぁと思います。

投稿: tararin | 2005/02/17 15:49

ここは、私のサイトを訪問してくださった
カフェオレさんのブログなんでしょうか?
もし間違っていたらすいません。

ま、なんにせよ、ゆとり教育については
徹底的に議論すべきだと思います。
でも週休二日制は守って欲しいと思う。

僕は海外で生活していた経験があります。
僕が行っていた学校はアメリカ式のシステムでしたが、勉強の内容は濃かったと思うな。
でも週休二日。
授業時間は少ないけど、予習や復習は必須で、
それを前提に授業が進められるから、必死で勉強した覚えがあります。当然、塾に行く暇なんかなし。でも、これが本来の姿だと思う。

日本の子供たちは塾で疲れ果てて、授業を居眠りしたりすることも多いですよね。なんか本末転倒だと思うんだよなあ。効率が悪いというか・・・

がーっと勉強して、週末はしっかり休む!
それがメリハリある生活を作るのだと思う。
だらだら勉強する習慣が付くと、
社会人になってもダラダラ仕事して残業したりするよね・・・・・

学力は絶対大切!
でも、社会の成長に寄与するためには、
やはり子供の学力と言うより、
成人したときに一番能力がピークになるような
教育方法を考えるべきではないでしょうか?

投稿: マスコミ人 | 2005/02/17 12:28

トラックバックありがとうございます。
昨日学校に用事がって尋ねたところ、入り口にロックが掛かっていました。大阪の事件の影響です。現場は大変だなあと感じました。ゆとり教育の話をしたところ、校長・教頭とも「地域の方に教師には教えられない学科以外の多様な学びの場を提供してもらえるとありがたい」という話をいただき、夏休み環境教室の企画をすることになりました。微力ですが、地域の子供たちの健全な育成のため、地域住民として協力したいと思っております。

投稿: ロハ好き! | 2005/02/17 10:45

私は子供は持っていない身ですが、日本の今の経済状況を保ち、皆が今の生活レベルを保持したいのならば、「ゆとり教育」は見直して、学力向上を目指すべきだと思います。日本という国ではこれしか道はないような。親が土曜、仕事でいなくても子供だけで自主的に勉強するとも思えないし。。

投稿: yanyan_akiko | 2005/02/17 10:35

私のブログをご訪問いただき、ありがとうございました。仙台にお住まい方からのトラバは久しぶりのことで、うれしく思いました。私も仙台から、自分のブログを発信しています。時事問題にテーマを絞っておりまして、地味(ジミー)にですけれど。トラバ返しさせていただきました。今後ともよろしくお願いします。^^

投稿: yodaway2 | 2005/02/17 10:16

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